初夏の候、組合員の皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は、当土地改良区の運営に対し格段のご協力、ご指導を賜っていることにつきまして心より厚くお礼申し上げます。当土地改良区は、令和7年3月5日をもちまして、設立50周年を迎えました。この50年という大きな節目に立ち会うことができまして感無量でございます。去る4月25日に五條市上野公園総合体育館(シダーアリーナ)にて五條吉野土地改良区設立50周年記念式典を開催いたしました。式典に際しまして、公務ご多忙の中ご出席賜りましたご来賓の皆様をはじめ、農作業のお忙しい時期にも関わらず、大勢の組合員の皆様方にご出席をいただき、誠にありがとうございました。また、多くのご来賓の方々からは、「五條吉野は、若い組合員が多く後継者が育っており、今後ますますの発展に期待している。」とのお言葉をいただいております。五條吉野土地改良区は、先人たちが築き上げてきた地域の財産である管内の幹線・支線水路などの造成施設の維持管理を適切に行っていくことはもちろんのこと、今後の運営管理においてますます複雑かつ困難化する課題を克服していく必要があるものと考えており、一層の努力を続けてまいります。
さて、令和5年度から未来の農業に向けて「スマート農業技術の開発・実証」事業にも取り組んでおります。近畿大学、奈良県、民間企業と産官学連携し、自宅にいながらほ場にかん水ができるシステムや微気象(気温・土壌水分等)から柿の収穫量を予測できるモデルの開発・実証、かん水の有無による生育状況の調査を進めております。今年度は実証最終年度でもあり、各造成団地にある実証ほ場にて、無線の通信状況や遠隔かん水操作の確認を行い、実証効果の評価を行う予定です。かん水に係る作業をスマート農業化していくことで、労働力不足を緩和するだけでなく、体力的負担も軽減し営農しやすい環境が築かれていくと確信しております。今後も引き続き国、県をはじめとする関係市町と連携し、スマート農業事業に取り組んでまいる所存であります。
結びに、我々役員が就任し、2年が経過し折り返しの年度となりますが、初心を忘れず、諸課題の解決に向け努力して参ります。令和7年度も長期的視野に立ち、総合的かつ計画的な土地改良区運営に向け役職員一丸となりまして、組合員の負託に応えて参りますので、引き続き皆様方のお力添えを賜りますようお願い申し上げましてご挨拶といたします。